「序章」

 
まず始めに分かっておいてもらいたいことは
 
「○○をすればお客さんが来る。」
「○○をして売上何倍。」
 
とか、ネットでよく見る様な単純な内容ではありません。
そんな簡単なことがあるのなら、誰も苦労なんてしません。笑
 
 
これは僕が大子に帰って来てから行なった、生チョコのネットショップ「森のクレソン」、4年間に渡って開催した「宮田邸」、そして2017年にオープンしたこの「咲くカフェ」などなど、実際に考えて、実践して、経験したリアルな体験談とその結果で、最初に考えて行なってきたことには「間違いが無かった。」と思い、今なら偉そうにw 皆さんにシェアできる段階になったと思い公開しました。
 
話にはいくつかの重要な柱があり、それらをつないでいく内容をしっかりと行っていく事で、その柱同士の連携が取れていく。
 
どの柱が倒れてもダメ。それぞれの柱を作り上げて、つないでいく事。
 
イメージとしては、柱同士をつないで一つの造形物を作るイメージ。
 
点が線に、線が面に、面が立体に。
 
形はそれぞれのお店や業種で違っていても、頭の中でその造形物を造ることが出来たら完璧です。
 
でも実際、それはなんて事のない「当たり前のこと」。
「今さらそんなこと言われても、知ってるよ」というようなこと。
 
でも「それをちゃんと造形物に造り上げられていますか??」という話。
 
たくさん頭の中で色~~んな事を考えてくださいね。笑
 
茨城県北・奥久慈大子町。Uターンして田舎暮らしをする咲くカフェLEMSによる本音トーク。集客術。
 

「結果から始めます」

世の中には「ランチェスター戦略」など様々な企業戦略がありますが、その中の一つの思考法を取り込みながら進めましょう。
 
その名前は忘れましたが、簡単に説明。
 
求める「一つの結果」を表題にします。
 
 その「結果」を起こすためには「何が必要か?」「どうすべきか?」といった「タスク」的なことを、「結果」の下に枝分かれさせて、思いつく限りどんどんと書いていきます。
 
そしたら次にまたその一つ一つの「タスク」を達成するためには「何が必要か?」「どうすべきか?」を同じように書いていきます。
 
最終的に「結果」の下に枝分かれした「タスク」が、まるでマルチ商法の様にw 連なっていきます。
 
つまり、一つの目標を実現するための手法・課題「タスク」が見えてくるというものです。
 
茨城県北大子町。お洒落過ぎるカフェ。Uターン起業家の話。田舎暮らしをする咲くカフェLEMSによる本音トーク。地方創生。地域活性化。集客術
 
具体例を出しましょう。
 
「結果」=「部屋にいる人にペットボトルを手に取らせる。」としましょう。
 
それを実現するためにどうするか?
 

*喉を乾かせる。
*ボトルの文字やデザインを見させる。

*その人の持っている水のメーカーの味が気になる様に仕向ける。
etc...
 
という風に「タスク」を書いていきます。
次にそれぞれの「タスク」を実現するにはどうするか?
 
「喉を乾かせる」ためには?
 
*部屋の温度を上げる。
*その人にたくさん喋らせる。→可能性が低い!
etc...
 
「部屋の温度を上げる」ためには?
 
*暖房を付ける。
*部屋に火を放つ。→これはダメだ!
 etc...
 
という風に、実現するための様々な路線での手段が見えてくる。
そしてダメな事・無理な事も見えてくる。
といったものです。
 
それで、、、
 
例えば、暖房をガンガンつけて、対象人物がペットボトルを手に取れば「勝ち」なのです!
 
またそれこそ、暖房をガンガンつけて、ボトルデザインのうんちくを話し掛けて、相手にもたくさん喋らせたら、かなり勝率は高くなります。
 

「潜在的なお客さんを作る」

ということで、前置きが長くなりましたが、
 
咲くカフェ的集客術の最終目標の「結果」は、、、、、
 
『潜在的お客さんを作る』ということです!!
 
 
つまりそれは「まだ咲くカフェに来ていない人」「大子にも来たことがない人」だけれど、「咲くカフェに行きたいと思う人」を作る事! 
 

茨城県北・奥久慈大子町。Uターン起業家の話。田舎暮らしをする咲くカフェLEMSによる本音トーク。地方創生。地域活性化。大子の街並み

 
「潜在的なお客さん」。
 
まず、通りすがりでお店に来るお客さんをターゲットから"外す"ことは大前提。
 
「咲くカフェに来たい」と思い、「咲くカフェを目指して来るお客さん」を作ることが"大切"なのです。
 
 
そしてその前に、大子の様な小さな田舎町の課題が関わってきます。
 
町自体の人口が約15000人。そしてその中の高齢化率が県内ダントツトップ。
周辺人口も少ないので、町の常連さんを増やすのに時間は掛かるし、日常的に利用してくれるお客さんの数には限界があるのは当然。
 
これはおそらく、日本全国にある地方のサービス業の大きな課題であると思われます。
 
なので、ターゲットを町外・県外・国内・世界へと広げることが初期の目標の一つでした。
 
 
ただ「咲くカフェ」というかその前の「宮田邸」の時代から、最初の段階で注意し意識したことは、「潜在的お客さん」を増やすことは前提に、町の人が利用したくなる様な「日常と非日常の混在する場所」ということ。
 

集客術。茨城県北・奥久慈大子町。Uターン起業家の話。田舎暮らしをする咲くカフェLEMSによる本音トーク。地方創生。地域活性化。

 
 僕の考えでは、、、
 
「日常」= 町民の人が日常で利用しやすいお店・利用したくなるお店 = 『町の飲食店』
 
「非日常」= 外から来た人が「非日常」な空間や自然、体験などを得られる所 = ある意味『観光地』
 
実際、こんな地方でお店を開く場合。
 
上記に挙げたように『町の飲食店』では限界があるし、今後減少していくのは目に見えている。
 
かといって『観光地』とするにも、大子で言う「袋田の滝」「月待の滝」位に、観光シーズンで一年分の売り上げを作るような、ビッグな観光地になれれば別だが、そんなことはまず難しい。
 
そして地元住民があまり行く機会のない『観光地』となると、シーズンによってもの凄く落ち込む。
逆を返せば、観光シーズンに一年分を売り上げないといけない訳だ。
 
 
・・・となると、地方での起業は難しい??
 
そこで、さっきの「日常と非日常」なんです。
 
外から来た人が「感動」を得られる様々な「モノ」を提供しつつ、町民の人も日常的に利用しやすい「内容」を提供する。
 
だからこそ、宮田邸時代のメニューでも、咲くカフェのメニューにも、実は「キムチ & コチュジャンキュウリ 400円」も存在しているんです。笑
 
 
外の人は「めちゃお洒落で自然に囲まれたカフェ&ゲストハウス」
町の人は「気軽にランチにも飲みにも行けるお店・気軽に家族でも夕飯に行けるお店」
 
という風に。
 
だって「お洒落だけど、町の人が利用しないお店」ってダメじゃないですか??笑
値段設定も含めてね。「お洒落 = 値段が高い」の"イコール"には、僕は疑問を覚えます。
「たまに行くのは良いけど、日常的に通うにはちょっと高いよね。」ってお店だと「う~~ん。と。」
そんな空気はすぐにみんな見えちゃいます。
 
町の人(若い人も、お年寄も、子連れのママさんも、パパさんおじさんも)も利用していて、さらに外の人にお勧めしたくなるようなお店。誰かに聞かれたら「咲くカフェ」が良いよ!って自信を持って言えるお店。
 
そして、外の人が非日常的に感動できるお店。
 
その"さじ加減"が大切な一つ。
 
ここでいかにその町に根を張るか。町の人に支えてもらうか。
そして支えてもらいながら外の人を取り込む。
 
= 潜在客を増やす話に繋がる訳です。
 
僕は宮田邸でも咲くカフェでも、実際にお店に来るお客さんではなく、潜在的なお客さんを増やすことにずっと力を入れてきました
 
ということで、長かったですがここまでが前置きの様な物です。
 さて本題に入りましょう。
 

「ホームページを持ちましょう」

長い前置きを終えましてw
さて、具体的な話をしましょう。
 
その1。
 
ものすごく当たり前の話です。
 
「ホームページ」を持ちましょう。
 
「は?? そんなこと??」と読むのをやめないでくださいね。笑
(だからぁ「○○をすれば集客できる」っていう話ではないと言ったでしょっ!!笑)
 
 
「ホームページ」の重要性について話します。
 
このネット社会に於いて、まずはWeb社会に看板を立てないと始まらない。
 
「Instagram」「Googleマイビジネス」「Facebookページ」「twitter」「食べログ」「ぐるなび」「LINEオフィシャル」etc............
 
「上記のようなサービスは全部やってます!!!」って???
 
そりゃ全部やってたらまぁまぁ良いけど、、、、(というか咲くカフェも全部やってますけど。。。)
・・・でも、上記は全て「外部サイト」です。
 
外部サイトでは無い、自社のサイトが「ホームページ」。
 
つまり、それが全世界のWorld Wide Web (WWW)の中に、自分の看板を立てるということ。「www.○○○.com」という風に。
 
外部サイトは、結局世界中に莫大な数あるWebサイトの中の一サイトの中に間借りしているだけ。
ショッピングモールの中の一部を借りているような物。=Web上に看板を立てているのは「イオンモール」であって、自分のお店ではないのです。
 

茨城・大子。咲くカフェの集客術。 Uターン起業家LEMSの田舎暮らし。

 
そしてホームページの具体的な重要性・存在意義は、また後々の話で関係してきます。
なのでホームページの在り方、見せ方、掲載するべき事などは後半で。

「基本中の基本。ホームページとSNSの違い。」

ここでまず「ホームぺージ」と「SNS」、「その他外部サイト(食べログなど)」の違いを再認識しましょう。
 
「ホームページ」=自分が乗せたい情報・見せたいもの・伝えたい事=つまり自分が表示させたい物を自分の好きな様に表示させることが出来る。
 
「SNS」=最新の投稿が常に流れては消えていく。「どういうお店なのか?」という「見る人が見たい情報」を安定して提供できない。
 
「その他外部サイト」=基本情報は固定だが、全てはそのサイトのフォーマットの中に存在するだけで、情報の内容も薄い。信憑性もない。そもそもお店の人が管理していない場合も多い。= 信頼度は無し。
 
つまり結局「ホームページ」でないとダメなんです。
 
 
ただ唯一ちょっと別枠にあるのが「Googleマイビジネス」。
Googleという巨大サイトの中に無料で持てるビジネス枠。
 
Web検索などをした際に、いずれの"外部サイトに入ることなく"表示されるビジネス情報というちょっと変わった存在。
"外部サイトでは無く"Googleというブラウザを通して、直接世界に情報を発信できるツールと言える。
 
これはやっておいた方が良い。
言うならば「SNSに1件投稿する暇があるなら、Googleマイビジネスに投稿した方が良い」と思う。(ただし、業種によって最新情報を投稿できない業種があるらしい。)
 

 
咲くカフェ。google マイビジネス。茨城のカフェ。ゲストハウス。宿泊。
 
そして「Googleマイビジネス」の機能はかなり充実していて、自店がどんな検索ワードで見られたか、画像が何回表示されたか、Google経由で電話を掛けた人の数、道順を調べた人、さらに近隣の同業種との比較などなど・・・・。様々なデータも知ることが出来る。
 
営業日や時間も登録しておけば、リアルタイムで「営業中」か「終了」かも表示される。これはホームページ以上の便利機能。もちろん変則的な臨時休業とか、臨時短縮営業にも対応。

 
話は逸れましたが、やっていて絶対に損はなくプラスになるサービスです。
 

「SNSで集客を考えることはそもそも間違い」

 
SNSが流行れば流行るほど、
「Instagramで集客を!」「SNSの集客ツール」「Instagramタイアップ発信」とか様々な業者さんの営業が来ますが、僕は「SNSで集客をすること自体がそもそも間違っている。」と思っています。
 
だって考えてみて。
そもそも「SNS」っていうのは、テレビとか雑誌とか大きなメディアではなく、自分の友達・親戚・同僚・知り合った人とか、自分が好きな有名人とか、1対1の小さいコミュニティーの中で、広告とか宣伝ではない、自分が信頼できる情報を得られるからこそ広がったサービス。
 
Facebookは元々リアルな知人だけのつながりのサイト、Twitterだって自分がフォローしたい人だけの情報を見るサイト、Instagramだって似たようなもので、ハッシュタグで知らない人の投稿を見たりすることはあっても、基本は同じ。
 
だからこそ、自店のことを知らない人に向けて「お洒落カフェ咲くカフェ! 料理美味しい咲くカフェ!」ってアピールしたところで、それは結局「広告でしかない!」
 
 
だから「SNSで集客をしよう」という発想が、そもそも「理屈が矛盾している」んです。
 
かつて天下だったテレビ業界でも、今や広告業界が厳しい時代です。広告じゃ売れない。
そんな時代に今更またSNSで「広告」っていう同じことやってどうするんですか。
 

奥久慈大子、茨城県北の過疎地域。地域活性化・地方創生の案件。咲くカフェによるカフェ&ゲストハウス事業。袋田の滝の近く。

 
 
ここで「潜在的なお客さん」の話に関わってきますが、例えばSNSでフォローしてくれている人、「いいね!」してくれた人、そういった人たちはすでに「潜在的なお客さん」なんです。
 
だから、自店が広告を使わずとも、どんなにSNSを頑張ったところで「すでに潜在的なお客さんになっている人にアピールしているだけ」でしかないのです。
 
だから咲くカフェとしてのSNSは、お店のお知らせを流すツール・ファンにエンターテイメントを届けるツール、そんなものとして思ってやっています。
 
 
じゃあどうしたらいいの??
 
「SNSで発信するのは自分じゃないんです。」「第三者」なんです。
 
中盤戦の核心をつきました。「発信するのは他人なんです。」
 
 
第三者の人が「大子の咲くカフェに来た!最高~!」って発信するからこそ、 それを見た家族・知人・友人が反応する。
 
つまりそういった背景があり最近は「インフルエンサー業」的な人や業種も増えてますよね。
 
もちろん咲くカフェではそんなインフルエンサーや業者さんにお金など払いません。
 
 
では第三者に発信してもらうためにはどうしたら良いのか?
 
(※この課題は広告代理店業界の中でも、課題として挙げられているテーマだそうです。)
 

奥久慈大子、茨城県北の過疎地域。地域活性化・地方創生。咲くカフェによるカフェ&ゲストハウス事業。袋田の滝ではない魅力発信。

 

「SNSで第三者に発信してもらためには?」

 
ここで一気に人間の心理的な部分に話が移ります。
 
人というものは、何かしら感動をした時に人に伝えたくなります。
「驚き」「悲しみ」「喜び」etc...
 
その感動が大きければ大きいほど人に言いたくなります。
 
 
例えば想像してみてください。
 
仕事からの帰り道。
ふと道を歩いていたら、道端にワニがいた。
「ワニだ~!!」
 
絶対家に帰って家族に言うでしょ?笑
むしろその場で電話して「今ワニがいる!」って伝えるでしょ?
むしろ写真やムービー撮って、すぐさまネットに投稿するでしょ?
 
そういう事。笑
イイ話しちゃった。笑
 

茨城・県北、奥久慈大子町でお洒落な地方創生・地域活性化・町おこし。カフェ&ゲストハウス、咲くカフェの新たな取り組み。田舎の風景

 
つまり自分のお店に来た人に「感動」をしてもらう事ができれば、
自然とその第三者であるお客さんが発信してくれるんです。
 
では、どうしたら感動を与えられるのか?
 

「人に感動を与えるためには?:前半」

人に感動を与えるにはどうすれば良いかを考える前に、逆のことを考えてみましょう。

 
 
例えば、お昼ご飯を食べるとします。
******
店を探して近くにあった定食屋さんに入りました。初めて行くお店。
店構えも良くある和風タイプ。予想通りおばちゃんの店員さんが案内してくれて、メニューは「天ぷら定食」「焼肉定食」「生姜焼き定食」「親子丼」「かつ丼」etc... と、老若男女誰でも好きそうな安定のメニュー。
 
その中からとりあえず「親子丼」を注文して、ちょっと待ったら出てきました。ワカメのみそ汁とお新香が付いてお盆に乗って出てきました。
お店の名前と電話番号が印刷された箸袋からお箸を出し、親子丼をぺろりと食べました。
 
「うん、普通に美味しい。親子丼は間違いない。」750円の代金を払って「ごちそうさまでした~」とお店を後にする。
 ******
 
このショートストーリーの中で、どこかに感動する要素ありました?
 
感動する要素が一つもなく、人に何も言う必要がない。
写真すら1枚も撮る必要もない。
 
もしそれでも「今日ね!初めて行く定食屋さんに行ったら、和風のお店で「親子丼」があって!おばちゃんが運んでくれて、安定の味で、750円だったの!」ってもし言われたとしても、それを聞かされた方は「え・・・だから何?」ってなりますよね。笑
 
ただ食事に行って、お腹を満たすための食べ物をいただき、その分の代金を支払ってきただけ。日常の生活の行動にしか過ぎない。
「今日ね!朝起きて朝ごはん食べて、歯を磨いてきたの!」って言ってるのと同じ様なこと。下手したら頭が変なんじゃないかと疑われます。笑
 
 
ではこのお店ではどうすればお客さんを感動させられるか?
 
何でも出来るけど簡単に一つ。
「今日行った定食屋さんで、料理運んできたおばちゃんがビキニ姿だったの!!マジで!しかもハイレグ!」って。笑
「しかも、写メOKだっていうから撮ってきた! 今アップするよ!」
 
『○○町の定食屋さんのおばちゃんがヤバい!』って写メ付きで即拡散。
 
 
そういう事。
イイ話しちゃった。笑
 
 
茨城・県北、奥久慈大子町でお洒落な地方創生・地域活性化・町おこし。カフェ&ゲストハウス、咲くカフェの新たな取り組み。田舎の風景
 
だからこそ、デカ盛りメニュー、インスタ映えのカラフルスイーツ、etc... あの手この手でみんなが感動するような、シェアしたくなる様な事を考えているお店が多いんですよね。
 
でもそういったモノって結局 "それだけ"でしかない。

ハイレグのビキニおばちゃんとか、ワニも同じことね。笑

 
 
さて咲くカフェの感動メイキングの手法を教えましょう。
 
ここまでは「現代の基礎的なお話」で、次回からが本当に「経験値を盛り込んだ本番」でしょうか。
ホームページの話、潜在的な客の話なども深く絡んできますので、いよいよ 造形物が見えてくる話に入っていきます。